剱岳を観に行こう!
そう思い立って、爺ヶ岳へ。
爺ヶ岳へと続く柏原新道は、思い返せばいろんな記憶があって。
五竜や鹿島槍ヶ岳からの下山で利用した時は、その長さに集中力が途切れ、
「もう帰る!」と泣き喚き、(帰ってるのに…)、
同行者を困らせ、挙句見知らぬ登山者にまで慰められたり。
雨上がりの日に通った時は、
まぶたをブヨに刺されて、顔を腫らし
同行者に爆笑のち失笑をもたらしたり、(女性の顔見て笑うなんて失礼な奴!)
なんだかんだ、良い思い出があるのかないのか…。
ともかく、浅からぬ思いを、あたしは一方的に抱いている。
それでも、懲りずに何度でも爺ヶ岳に登りたくなるのは、
やっぱり、この景色!
この稜線から眺める、剱岳の迫力ったら!!!
こんな景色が待っている、って知ってしまったら、やっぱり登らずにはいられない。
ある種の中毒みたいな。
初めて爺ヶ岳に登頂した時、
この景色に、驚き、圧倒されて、長い時間山頂で過ごしたなー。
変な写真いっぱい撮ったなー。楽しかったなー。
なんて思い出す。
そういえば、その時ハチに刺されたな…!
なんてことまで思い出す。
やっぱり、あたしにとっての爺ヶ岳って、なにかと思い出たくさんの地のようだ。
そして、紅葉も、ベストタイミング!!!
もう少し待てば、ダケカンバがもっときれいに黄色く色づくのかもしれないけど、
こんなぴかぴかのお天気の日に、こんなきれいな紅葉見れたんだもん、今日がベストだと敢えて言おう!
爺ヶ岳南峰への登りも、秋の色と夏の色が入り混じって、とってもきれい。
おひさまの光もパワフル。ほんとに文句なしの秋晴れ!
冷池山荘と、鹿島槍ヶ岳の岩肌。
こちらの斜面とあちらの斜面の色の違いに、
秋の色が、じわりじわりと、深まって、そして広がっていく様子を思い浮かべてみたり。
帰り際に、ふと振り返ると、
色溢れる景色が広がっていて。
居合わせた人みんなで、息をのんで見つめた景色。
今日一日で、こんなにたくさんの絶景を受け取って、
どう嬉しさを表現したらいいんだろ。
贅沢な山登りだったなぁ!