秋纏う、下ノ廊下へ②

秋纏う、下ノ廊下へ①からのつづき。

下ノ廊下2016

阿曽原温泉小屋は、予約の時に念を押された通り、

食堂でお布団1枚に2人の雑魚寝!

小屋は混み合っていたけど、小屋の皆さんもお客さんもとってもフレンドリーで、

会いたかった人にも会うことができて、

良い時間だったな。

即席・女子軍団で一緒に入った、温泉も気持ちよかった!

そして、おいしいカレーライス!

下ノ廊下2016

2日目の行程は、水平道をおよそ12km歩いて、欅平まで。

今日も、断崖絶壁の道をえんえんと。

落ちたら、どこにも当たらずに川底までぽちゃん♪

しそうなくらいの断崖っぷり。

下ノ廊下2016

途中にある、折尾ノ大滝。

滝がいたるところにあって、その全てがかっこよくて、

滝マニア垂涎のトレイル。

三脚を持ってこなかったことを、ところどころ後悔していた、友。

使えるところは限られているけど、欲しいポイントはたくさんあって、悩ましい選択肢。

下ノ廊下2016

今日も、岩をくりぬいて作られた、水平な道。

どうやって作ったんだろう。どれだけ大変だったんだろう。

考えるだけで、気が遠くなりそう。

掘ってるときに、大きな石出てきた時のテンション下げ感、半端ないよね。

なんて、わりかしリアルに想像してみたり。

2日目も、最初から最後まで、絶えず、

落ちたら死ねる高度感。

下ノ廊下2016

やがて道は、奥鐘山西壁と向き合う。

別名、黒部の怪人だって…!!!

怪人て…!

黒部川から、ほとんど垂直に屹立する、その岩壁の存在感のすさまじさ!

ミルフォードサウンドみたいだね♪と、友に同意を求めるも、

理解は得られず。

クライミングの名所となっている、との情報だけど、

ここ登るなんて、ただただ恐れ多い。

ちなみに、黒部には怪人の他に、魔人と巨人もいるらしい。

下ノ廊下2016

岩をつかんで身体を浮かそうと、無謀にも挑戦する友。

ねぇ、そんなことしてると落ちちゃうよー!

やっぱり今日のあたしも、引き続きのへっぴり腰。

とにもかくも、岩をくりぬいて作られた道。

下ノ廊下2016

道中、真っ暗闇なトンネルも出現。

まんなかの、白いガレガレの沢を、突き抜けるトンネル。

足元には水の流れ。

小さめのあたしは、屈まないで進めるぐらい適度に高い天井。

ヘッドライトの灯りだけを頼りに進む、150mの不思議な空間。

中はひんやりしてて、手が冷たくなったけど、楽しかった!

下ノ廊下2016

欅平からと思われる、トロッコの汽笛が聞こえて、少し下界が近づいた頃。

後立山連峰がっ!

右端が、不帰センパイと唐松岳かと。

いつも見ている山を、そして大好きな峰々を、まったく逆の角度から見るって、

ほんとに貴重な瞬間。

反対から見ても、不帰センパイかっこいい♡

うれしいなー!

*

水平歩道が終わってしまうと、

欅平までの急激な下り…!!!

昨日の「ひどい仕打ち坂」と並んで、この旅の辛さのハイライト!

2日間、緊張で張りつめた心を折らせ、

約30kmを歩き通した身体に大打撃を与える、急坂。

なんたる仕打ち…!

秘境から下界へ戻るのって、試練が必要なんだな、と

苦く噛みしめた旅の終わり。

*

欅平からは、黒部峡谷鉄道のトロッコに乗って宇奈月温泉へ!

もちろんオープンエアーの客車に乗り込んで、

このために持ってきた防寒着ぜーんぶ着込んで、寒さ対策ばっちり!

でも、途中で予期せぬカメムシの奇襲にあって…

震えた…!

最後まで気を抜けない旅だったな。

トロッコの客車を選ぶ際は、あらゆるリスクを想定して、慎重に!

*

不真面目でテキトーでおちゃらけてうざい、そんなあたしに

2日間付き合ってくれてありがと。

腹筋が筋肉痛になるくらい、喋って笑って。

こんな山旅は初めてだったよ。

また、一緒に行こうね。

より素敵な写真をみたい方はこちらへ→滑雪blog

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