雲ノ平と裏銀座界隈を貸切で。②

前回の続きです。

朝焼けに染まる雲。

しん、と静まりかえる中で、ゆっくりと明けていく時間。

良い朝でした。

雲ノ平山荘さま、お世話になりました。

素敵な素敵な小屋でした。

小屋の方々も、とってもあたたかくて。

厳しい中で暮らしているから、あったかいのかな。

今日は、まずは水晶岳へ!

名前的に、もっと女性的な山なのかと想像していたけど、

雲ノ平から見ると、ごつごつの稜線が勇ましい、かっこいいお山。

でも、まだ遠いー。

まずは祖父岳へ。

祖父岳山頂からは、今まで見えなかった槍ヶ岳が登場。

裏銀座の縦走路が、槍ヶ岳西鎌尾根へと、ずっと連なっているのが見えます。

いつもの山行だと、槍ヶ岳が見えると、

おおー!

ってテンションが上がりますが、

今回の山行では、

「裏銀座」と呼ばれる山々の雄大さ、神々しさに、

それ以上に心がときめきます。

やっと、少し近くなった水晶岳。

山頂付近の、岩岩しい雰囲気は感じるものの、

だいぶなめらかな印象に。

同じ山でも、見る角度によって雰囲気が変わるから、おもしろいですよね。

水晶岳!!!

もう、ほんと絶景。こんなご馳走いただいたら、帰りたくなくなるね。

ちなみに。水晶小屋は、今年は7月28日からの営業だそうですよ。

お気をつけあれ。

野口五郎岳にもお邪魔しました。

雪解けの、コバルトブルーの水がきれいな五郎池も。

先週、常念山脈方向から、こちら裏銀座方面を見て、

けっこう平坦そう♪

なんて甘い考えを持っていましたが、

やっぱり山は山。

しっかり登って、下りて、を繰り返し、ゆっくりと。

 

水晶岳も野口五郎岳も、風が強いところ。コースも長め。

天気次第では、低体温症になったり、疲労凍死につながるような、事故も多く。

山を歩く厳しさ、っていうのも感じながら、歩みを進めます。

烏帽子岳!

野口五郎小屋を出発した辺りから、雲が多くなってきて。

どうやら下界では、ものすごい雨が降っていたみたい。

雨に濡れずに歩けて、ラッキーでした。

巨岩、奇岩が、ものすごいバランスで組み合わさっている、烏帽子岳。

お、落ちそう…!

自然のなせる業って、とてつもない。

 

烏帽子小屋まで来て、やっと今日初の登山者と出会いました。

たくさんおしゃべりして、

みんなで夕日を待ったりして、

一期一会の出会いを楽しませていただきました。

あったかくて、お布団ふかふかで、おいしいごはんの烏帽子小屋。

小屋の方々にも、本当に良くしていただきました!

ありがとうございます。

裏銀座の山小屋って、ほんとに魅力的。

 

帰りは、ブナ立尾根を、一気に、がつんと下ります。

北アルプス三大急登のひとつ。

どういう基準でチョイスされたのかな?

丸太橋が増水して流されたから、渡渉かも…。

と、どきどきしていましたが、

無事に橋がかかっていました!

前日にかけてくれたんだって。何から何までラッキーでした◎

それにしても、すごい水量。

いつ、また流されてしまってもおかしくないですね。

高瀬ダムまでは、河原の広い道を、だらだらと。

砂漠みたーい!とはしゃいでいたら、砂が崩れて、転げ落ちました。

足元要注意ですよ。

どんどん山が崩れて、膨大な量の土砂が流れてくるんだって。

だから、毎日毎日たくさんのダンプカーがやってきて、

その土砂を運び出しています。

いつか、山がなくなっちゃうんじゃないかな…。

高瀬ダムについて、久しぶりにアスファルトの道を踏んで、

あたしの山旅はおしまい。

最高の天気、景色、そしてほとんど誰にも出会わない、贅沢すぎる山旅でした。

雲ノ平や裏銀座界隈、大好きになりました!

 

三俣山荘・雲ノ平山荘・水晶小屋の創業者であり、

黒部源流の開拓の父である、故伊藤正一さん著の「黒部の山賊」。

不思議で神秘的なこの界隈のお話がたくさん詰まった一冊。

カベッケや河童も登場するよ。

久しぶりに読み直そうっ!

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